Monkey Guitar Instruments Lab.

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自作ギターアンプキャビネットの製作(2007/1/8)

EL34ウルトラリニアアンプのキャビネットを作成しましたが、失敗箇所もあり、 今度こそリベンジを果たすべく、コンボアンプのキャビネット製作に踏み切りました。

コンボアンプ製作に当たっては、YAMAHAのJ-55の寸法をコピーしました。

自作ギターアンプキャビネット2作目構想

前回の失敗を踏み台にし、さらにレベルの高いキャビネット製作を目標としました。 構想は以下。

木材はパイン集成材としましたが、専門的な理由はありません。 木材をコンコンッとたたいた時の響きが、SPF材や合板であればボクッボクッと こもるのですが、なぜかパイン集成材だけはコンッコンッと明るく響いたので、 これに決めました。ホームページ等では、パイン単板がいいみたいですが、 単版はねじれ、反り、曲がりが発生してくるそうなので、初心者の僕には まだ扱いづらいと感じ、ここは冒険しませんでした。

前回の失敗として、木材の加工を自宅で行い寸法がみるみるづれてしまったので、 ホームセンターで切り出してもらった寸法で、調整はやすりで行うことにしました。 設計変更が入らないように、ホームセンターの工作室で仮組みを行います。

ハンドドリルで開けただぼ穴は絶対ずれますので、穴の調整として、 彫刻等で穴を広げて調整します。木工ボンドは穴をふさぐようにたっぷりと入れ、 クランプで固定すれば調整できるはず。

キャビネットを作るならば、スピーカーもいいものを使用したいと思い、 JensenのP-12Qというスピーカーを選んでみました。30W程度まで、出力できます。

木工ボンドははみ出すくらい塗りたい、でもふき取りで失敗すると、 そこの塗装がうまくいかない、この事を妻に相談したら、マスキングテープで マスクしたら、と助言をもらい、これはいける!!と思いましたので、 この方法でやってみたいと思います。

外周のルーター加工は、粉塵が吹き飛ぶのでマンションの一室でできるものではなく、 ホームセンターで行います。

塗装は、端材を使用して一度試し塗りを行い、何種類かを比較して 決めたいと思います。

元旦からホームセンター通い

自作馬鹿の僕にとって、元旦など関係ありません!!(うそです) 元旦たまたま時間ができたので、ホームセンターを探していると、 元旦からやっているところがありました。(時代は変わりました。)

早速設計図を描いて、ホームセンターで木材加工しました。 ホームセンターでは、木材カット、アール加工までを終わらせました。

底板までの組み立て

だぼ穴を調整しながら、底板まで組み立てています。固定に使用するクランプは、 VIC(http://vicdiy.com/)さんのものを参考に自作したものです。

スピーカー用の丸穴は、糸鋸で開けています。

ちなみに木工用の作業台は、非常に重宝します。2000円程度でホームセンターに 売っていました。

側板を取り付ける

底板と同様に側板を取り付けています。強度UPのため、側板は小さいものと 大きいものの二枚重ねにしてあります。二枚重ねの部分は木ねじで固定します。

キャビネット完成

だぼ穴の修正、木工用ボンドのマスクで、かなりいい感じに仕上がりました。 それでもやはり若干のずれは発生します。なので、後はやすりでならします。

塗料の選定

今回興味を持って選んだ塗料は、この3つです。なかなか渋いですね。 日本古来から使用されてきた塗料らしく、どんな仕上がりになるか楽しみです。

一番左の一番絞り荏油は、荏ごま油というオイルフィニッシュになります。 色は透明クリヤーです。

真ん中は、上柿渋で、日本古来の塗料らしいです。仕上げ材にも使用できる 柿渋色の塗料兼仕上げ剤です。経年変化で、色が濃くなっていくということです。

右が一番引かれた上柿渋色人です。古木の色合いを再現できるようです。 古い京町屋の色か?と想像していました。

試し塗り

端材で試した結果が、写真のようになりました。塗料の位置と、順番をそろえてあります。 荏油は、パイン材では黄色く変色し、光沢が出ます。上柿渋は原料を希釈せずに 三回塗りした後、荏油一回塗りしています。柿の淡い赤色ですね。 上柿渋色人は、思いっきり濃い色に変化します。今回のパイン材には、 少し合わないように思えます。 こちらも原料を三回塗りし、荏油で仕上げてあります。

最終的には、ナチュラル系の荏油にしました。柿渋は、もう少し経年変化を見て、 次のキャビネットに検討しようと思います。

塗装後

念入りなやすり掛けが功を奏したのか、なかなかの色合いに仕上がりました。 この状態でまだ一回塗りですが、木の中にしみこんでいく感じで、 乾燥してからの肌触りもうっとりするほどすべすべです。なんかいい音がしそうです。

フロントグリル作成

フロントグリル用の枠を作成しています。これに黒のジャージ生地を 取り付けます。

フロントグリル取り付け

フロントグリルをキャビネットに取り付けてみました。二回塗り乾燥後の状態で、 なかなかの風合い、キャビネットの光沢も自然でうまくいきました。

拡大図はこちら

早くシャーシを取り付けて、音だししてみたいですね。

まとめ

前回の失敗を教訓に、自分なりのリベンジが果たせたと思います。 パイン集成材ですが、捨てたものではないと思います。また、初めてでしたが、 アール加工も成功しました。木口の色合いが変わりますね。 荏油の塗装が結構いい感じなので、自作でキャビネットを作成される方には、 是非お薦めです。

木工は奥が深い!!


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