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Monkey Guitar Instruments Lab.

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Fender USA STRAT '82

そろそろ改造の中毒症状が出始め、何か改造ネタはないかな?と探していたところ、 フェンダー社のNoiselessピックアップというものを発見。自作アンプにて、 プリ段を設けたことで結構歪ませることが可能となったものの、 ノイズも増幅されてしまうなあと感じていたところでした。

また、改造される方のギターもどうしようかと迷いました。 市販されている今のフェンダー社のラインナップをみても、いまいちグッと来るものがなく、 カスタムショップのストラトを買ってわざわざピックアップ改造するのもなあ・・・ かといって、クラプトンシグネイチャーモデルも僕はクラプトンに嵌まっている訳でもないし ヘッドにサイン入っているのが気に食わんしなあ・・・ともんもんしておりました。

今は名古屋に住んでいるのですが、前の京都でお世話になったギター屋さんの ホームページにいいのがないかなあと物色してみると、中古で黒のストラトがあるでは ないですか!!しかもヘッドがへっちくて、デカロゴなのにスモールヘッドなんです。

しかも、あまり弾かれていなかったようで、フレットも残っており、ネックの曲がりも ほぼなしとくれば、新品とほぼ同等のパフォーマンス!!これは買いだ!!ということで、 どんぴしゃで京都で結婚式があり、おいといてください!!とお願いして、購入いたしました。

実際に試奏してみると、本当に新品に近い輝き。本当に25年も前のギター!? ネックの裏の塗装とかも綺麗で、やや薄いネックも弾きやすく、 ネックの曲がりもないのでビビルこともなく、ストレスを感じさせないギターでした。

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発売当時は黒のピックガード、黒のピックアップカバー、 その他の部品も全部黒に統一されていたとのことですが、今は白の部品に変更されております。 探すと結構ないんですよね、ローズウッド指板で黒のボディ。メイプル指板のストラトは カスタムショップの中古があるので、ローズウッドを探していたわけです。

そして、裏側を見ると、またへんちくりんらしいのです。ローズウッド指板の場合、 表側から指板を貼り付けるので、裏側にスカンクストライプをあける必要がないはず、 とのことでした。 また、ラージヘッドのストラトでは、ヘッド側にトラスロッドが出ているのですが、 このモデルはボディ側となっています。さらに、ネックとボディは3点止めではなく、 4点止めのFマークつきであり、いかがわしい・・・雰囲気満載です。82年にフェンダー社は 最後のストラトモデル(のちにTHESTRATやLEADU等に変化、ストラトキャスターは リイシュー物を生産するだけとなったそうです)を発売するわけですが、 うーん・・・ちょっと中途半端な感じがしないでもないですね。

ともあれ、ピックアップを交換したあともギターがしっかりと個性を主張してくれるのが うれしいです。

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へっちいヘッドです。な、何じゃこりゃぁって感じでしょ。僕も初めて見ました。 今までのスモールヘッドよりもさらにちっちゃい感じです。

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元のピックアップはフラットポールピースです。シャリッと感がありました。 なかなか味のあるサウンドなので、しかも今までのストラトよりもノイズが少なく、 ちょっと変えるのを躊躇しようかと迷いました。

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まずは元のノイズ測定

ノイズレスピックアップはどれくらいノイズが減ってくれるのか、興味ありますよね。 新調したオシロスコープで波形を測定してみました。レンジは1mV/divです。 0.2mV程度の60Hz波形が見て取れます。1mV以下の信号でも十分ノイズとして耳障りですね。

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フェンダー社ビンテージノイズレス

いろいろネットで調べてみると、結構評価高い有名なピックアップみたいですね。 ピックアップの抵抗値を調べてみると、リアピックアップは8.5kΩ、ミドルとフロントは 9.5kΩ程度です。リアがキンキンうるさいのか若干感度を抑えてますね。

内部を観察

うーん、内部の部品も当時の物っぽいですね。セラコンにはDの文字が入っています。 いつもとちょっと違うなと感じたのは、ピックアップセレクターの部分に端子がつけてあり、 そこもアースに落とされていました。これの狙いはおそらく、ピックアップセレクターと ピックガードのアースを確実に取りたいということでしょう。 (上部ピックアップセレクターから出ている線)

さらに出力ラインにシールド線が使用されていました。(紙巻)結構ノイズ対策を 取っているように思います。

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もう一つは、今まで見たことはありませんでしたが、アースの中継地点のようなものが ありました。どんな目的か検討がつきませんでしたが、工程上の作りやすさの問題かな? とも思いました。

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ピックアップ交換

ピックアップ交換をしました。しかし、ピックアップの線は本当に細くて、 交換作業中に切ってしまわないかどきどきしてしまいます。また、 ノイズレスピックアップには680pFのセラコンと220kΩが付属しており、 さらにポットには500kΩが混ざっていますが、入っている説明書とは全然違うために 軽いショックを受けます。ネットで調べたので、説明をしときます。

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まず、1MΩのポット2個と500kΩのポットが入っていますが、500kはボリューム用、 1Mはトーン用です。このボリュームの1pin-2pin間に680pFと220kを並列で入れます。 本来シングルコイルのピックアップはノイズが大きいため、出来るだけ低いインピーダンスで 受けてノイズを小さくするようにしていたのではないでしょうか?しかし、あまりに小さい インピーダンスだと信号自体が小さくなってしますので、 250kΩのポットが使用されていたのだと思います。

しかし、ノイズレスピックアップとなり、ノイズが激減できたため、 回路内部のインピーダンスを上げることが出来、信号が劣化するのを抑えるため、 1MΩのポットを選択できたのではないでしょうか?

ボリュームポットに入れた680pFは、ボリュームを絞った時にシールドの寄生容量と ボリュームのインピーダンスで信号が劣化するのを補正するために入れていると思います。 また、220kΩの抵抗は、ボリュームの絞りがスムーズになるように調整するために 入っていると思われます。

今回は、680pFはシルバーマイカコンデンサ、220kΩはアレンブラッドレーを使用しました。 トーン用コンデンサはいつものMallory150s0.022uFを使用。

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ノイズを測定してみよう!

ピックアップ交換後、同条件でノイズを計ってみたところ、おおっ、結構いい線行ってる!! って感じでした。低域のノイズは全く無いと言っていいほど皆無。 若干のノイズは残っていますが、0.1mVを切るぐらいといっていいのではないでしょうか。 実際に歪ませて弾いた感じも、ジーっというノイズはありますが、ブォーッというノイズは 全くといっていいほどしません。

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というわけで、完成です!!

見た目は全くといっていいほど変わりません。が、中身はがらりと変わっていますよ。 弾き心地といい、実戦派のギターが出来上がりました。

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ノイズ量を比較(2007/10/11)

他のピックアップと比べて、どの程度違いが出ているのか気になるところです。 そこで、アンプを歪ませた時のノイズ量をギターを変えて測定してみました。

ビンテージノイズレスピックアップ

ノイズレスピックアップの波形です。自作アンプNakedBluesAmplifierのボリュームと ドライブを最大とし、SM57のマイクで集音、MicroBRで録音しています。

通常のストラトではリアはトーンが効かないのですが、今回はノイズレスピックアップの説明書に 書いてあるようにリアもトーンが絞れるようにしました。リアピックアップは音がぎらぎら過ぎて 使い勝手に困りますが、トーンで絞れるようにすることにより、なかなか使える音になりそうです。 ちなみにこのときのトーンはミドルピックアップと共通です。

さて、波形ですが、他の波形と比べてみると、100Hzから1kHzの部分に特にノイズレスの特徴が 現れていそうですね。60Hzはなくなっていませんが、-80dB程度まで落ちており、 その倍音成分がほぼ皆無となっています。サンプルサウンドを聞いていただくと分かりますが、 結構ひずみは深くなっているので、ノイズがわずかにジーっとしか無いのはちょっと感動です。

サンプルサウンド1はこちら
サンプルサウンド2はこちら

ヴァンザントピックアップ

黒のストラトに搭載しているヴァンザントピックアップで、同じ設定のまま測定しました。 ノイズレスと比較してみると、明らかに120Hz、180Hz、240Hzの倍音成分のノイズが増大しているのが 分かります。100Hzから1kHzのノイズ成分は約-60dB程度です。

サンプルサウンドを聞くと分かりますが、じゃりじゃりとした耳障りな音が残りますね。

サンプルサウンドはこちら

レスポールピックアップ

レスポールのノイズはノイズ対策が功を奏しているのか、ノイズレスとほぼ同等の ノイズレベルとの感触があります。さらに、ハムバッカーサウンドというか、爆発するような エネルギッシュなサウンドが気持ちいいですね。

サンプルサウンドはこちら

ファイヤーバードピックアップ

ファイヤーバードでは、レスポールよりも少しのいずれベルは高めですね。

サンプルサウンドはこちら

テレキャスピックアップ

テレキャスターのリアピックアップの最大のデメリットは、ピーんと言う発振音です。 歪ませようとゲインを上げると、どうしても発振してしまいます。そのため、歪ませる時は、 トーンを絞ったりボリュームを絞ったりするわけですが、なかなか調整が難しいですね。

ノイズレベルはストラトと同等です。

サンプルサウンドはこちら

テレデラピックアップ

テレキャスターデラックスは、テレキャスをさらに爆発させたようなハムバッカー音です。 ノイズレベルはそんなに低くないですが、波形自体はノイズが少なそうな感じです。 ノイズ対策を行うことで、レスポール程度まで減らせるか実験してみても面白そうです。 トーンは結構絞り目で弾いています。

サンプルサウンドはこちら

まとめ

実際に波形確認してみましたが、ノイズレスピックアップはなかなか優秀なようです。 特に100Hzから1kHzにかけて、ノイズを減らす対策が実っているようです。 ノイズが減らせると、ゲインを上げて歪ませることが出来るので、音も作りやすそうですね。

あと、リアピックアップのトーンは結構役立ちそうなのでお薦めです。 是非皆さんも試してみてください。


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