Monkey Guitar Instruments Lab.

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Black Monkey Distortion

記念すべきMGIL第一号のエフェクターは、あまりにもスタンダードなディストー ションペダルです。ギタリストの永遠のテーマ、とよく雑誌等で目にしますが、 僕もそのとおりだと思います。ディストーションは耳障りな音のはずなのに、なぜか 心地よさを感じてしまいます。

このディストーションペダルは、ブーストからオーバードライブ系のわりと軽い 歪みと、市販されているディストーションペダルによくある低ゲイン時の音の劣化 (ペンペンになること)を抑えることの二つを目標に設計しました。

音の印象としては、ブルース〜70年代ハードロックといったところです。バリバリの ハードディストーションではないですが、ゲインを絞ればブルース、フルゲインで ハードロックといった感じです。

ちょっとした味付けでディストーションがほしいときなどに最適だと思います。 興味がある方は、ぜひ自作してみてはいかがでしょうか?

回路図はこちら

実験レポート
BlackMonkeyDistortionの音を解析しました。

ディストーションペダルの音を解析してみました。HM向けの歪みではないにしろ、 なかなか太い歪みが得られます。音の周波数分布を見てみます。測定環境は、 前回と同一です。音も前回と同様6弦5フレットのAとしました。

guitar_sound_3

Fuzzの場合と見比べると、中音域のゲインが基本波に比べやや減少しています。 逆に言えば低音の音が強調される形となり、太目の音に仕上がっています。

wave_dist_strat

ストラトのフロントピックアップ+ディストーションです。ストラトの特徴を損なわずに 心地よい歪みが得られていますが、周波数特性にもそれが現れています。中音域のゲインと 3次高調波の減衰がそれを示しています。高音域をフィルタで絞っていますが、これが 耳障りな歪みを除去しバランスをとっています。


wave_dist_flyingv

フライングVでは、Fuzz同様にハードロックのぶっとい歪みが得られます。周波数特性を 見ればわかるように、Fuzzよりも中音域のゲインが絞ってあり、低音を強調した音色に なっています。2次高調波がフライングVの音色を現しています。

ストラトと同一のセッティングで試奏していますが、ギターの音色を反映して音が ここまで変化すると、一台のエフェクターでいろいろな音が作れるので大変便利ですよ。


今回のディストーションのセッティングは、ゲインを中、ブーストを最大に設定 していますが、ゲインを絞ると音痩せなしにオーバードライブがかかるので、次の機会には そちらもレポートしていきます。


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